皆さん、こんにちは。
足のケアをするときに、「危ない足」があります。ちょっと傷つけただけなのに、その傷からどんどん足が腐ってしまうことがあるのです。「足梗塞予備軍」です。足の動脈が狭くなって、血流が少なくなるため、十分な酸素と栄養が組織へ届かなくなっているのです。
こんな足に傷をつけたり、炎症を起こしたりしてしまうと、組織の修復のためにたくさんの酸素と栄養が必要になるのですが、足りないと修復できずに壊疽してしまうのです。
「足梗塞予備軍」の足には「冷え」があります。非接触放射温度計を使うと、客観的な数値がわかるので安心です。大切なのは何度かどうかより、温度差です。
1 健側より2℃以上低い
2 炎症があるのに皮膚温の上昇がない(coldな炎症)
このような場合には、積極的に虚血を疑い、皮膚の血流評価が可能な病院(血管外科、循環器科など)で精密検査をしてもらうと安心です。
非接触放射温度計を選ぶ時のポイントは、放射率が0.98(皮膚)であること、測定精度が±0.5℃以下であることです。「体温計」と書いてあれば、この条件は満たされていると思います。いくつかの非接触放射温度計をデモしましたが、私自身はヒュービディック社のスマートサーモが精度とコストパフォーマンス、携帯性に優れ、気に入っています。(新型コロナ肺炎の影響か、品切れになっていました。「エジソンの体温計Pro」はスマートサーモにそっくりです。)
皆さんもぜひ足梗塞予備軍を見つけて、少なくとも患者さんや患者さんにかかわる人たちと共有しておいてください。
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