信念を持って取り組んでいることに理解や協力が得られず、ますますネガティブな思考へ落ち込んでいくという悪循環。皆さんも経験があるのではないでしょうか。そしてそんなとき、私たちはどのような心持ちであるべきなのでしょうか。
先日、そのようなことに対する考えが根本的に変わる出会いがありました。
Kさんは、1型糖尿病のため慢性腎不全をきたし、透析を受けている50代女性です。
体調を崩して全身の筋力が落ちたことから、微小循環障害のあった足に靴擦れができてしまったKさん。そこへ細菌感染が重なり、「足梗塞」(CLTI)になってしまいました。局所感染のコントロールが効かず、マゴット治療(医療用ウジ虫による皮膚潰瘍の治療)を施さなければならないほどの病態に陥りました。
この治療は保険外診療のため、病院の許可が得にくいもの。病院を説得してから発注許可が下りるまで、かなりの日数を費やしました。悪化していく傷を前に、不安やいらだちは募るばかりでした。
そんなある日、Kさんは澄んだ笑顔でおっしゃいました。
「私も先生も、前を向いて生きています。ひとたびうまく回り始めたら、その後は全てうまくいくと思うんです。私、良いお返事がくると信じています。だから先生、大丈夫ですよ!」
患者である彼女から励まされ、「絶対大丈夫」とポジティブな思考に切り替わりました。同時に、心に力が湧き上がってくるのを感じました。病院がマゴット治療を行わせてくれたのは、その直後のことです。
ふと病室から外を見ると、言葉では説明しがたい、まばゆい光が差し込んでいました。思わず写真に収めました。
周りの人も、そのあふれる光に驚いて、「見えない力に守られているのでしょうか」「自分の望む看護の方向性を見た気がします」とそれぞれの感動を口にしました。まさに同感でした。
生きていると、いいことだけでなく一見よくないと思えることにも直面します。ただし、それらを含めて、全ての事象や人に感謝する。
そんなKさんの生き方は、私たちを大きく成長させてくれました。
石原良太郎さま
このコメントを拝読して、感慨深く感じ、言葉を選んでいるうちに時が過ぎてしまいました。
サードマンなのか、神なのか、サムシンググレートなのか、この世には見えない大きな力が働いていることを感じますね。
そこに委ねるように生きることが、あるべき生き方なのかなと思うようになりました。
マゴットについても調べてリンクまで貼っていただき、みなさんの学びになります。
いつもありがとうございます。
花田
コメントします。 「マゴット治療」??? 調べてみました。なるほど、なるほど。魚に角質を食べさせたり、豚の皮で火傷を治したりは知っていましたが、ウジを用いる治療法があるとは知りませんでした。
症状に対して診断を確定できるか、診断に対して治療法をいくつ思いつくか、腕の見せ所ですね。
「糖尿病足壊疽などの治癒しにくい四肢潰瘍に対し、ヒロズキンバエの幼虫であるウジ(=英語でMaggot:マゴット)を用いて治癒を促す治療法のことです。」(京都南病院ホームページ)
http://www.kyotominami.or.jp/shinryoka/senmon/
「ふと病室から外を見ると、言葉では説明しがたい、まばゆい光が差し込んでいました。」花田先生の文を読んで「サードマン」「人は死なない」を思い出しました。私は、正直、理解できませんが、妻は信じています(笑)。見えない手があるのかもしれません、妻から薦められた「サードマン」を読んでそう思いました。
「遭難や漂流、宇宙空間、災害現場などで危機的状況に陥った者の傍らに突然、『何者か』が現れて、生還へと導く――。この不思議な第三者に命を救われたという話は少なくない。…脳科学や精神医学、宗教学の研究成果も踏まえて、多面的にその正体に迫る。」(サードマン)
「神は在るか、魂魄は在るか。生命の不思議、宇宙の神秘、宗教の起源、非日常的現象。生と死が行き交う日々の中で、臨床医が自らの体験を通して思索した「力」と「永遠」、そして人の一生。」(人は死なない)
https://tao-roshi.hatenablog.com/entry/20150101/
先生ご推薦の「希望実現の真理」は読書中で、読み終えましたら書評をブログやFBに載せます。今後ともよろしくお願いします。